地球(ちきゅう)からどんどん森(もり)が消(き)えているって、知(し)っているかい?
えっ? そうなの???
うちの近(ちか)くの山(やま)は元気(げんき)だよ。
うん。日本(にほん)は国(くに)の67%が森林(しんりん)という、世界(せかい)でも森(もり)の多(おお)いステキな国(くに)なんだよ。でも世界全体(せかいぜんたい)では、1秒(びょう)ごとにサッカー場(じょう)1面分(めんぶん) の森林(しんりん)が消(き)えている、と言(い)う人(ひと)もいるんだ。
えー! そんなに?
うん。そうやって目(め)をぱちくりするあいだに、サッカー場(じょう)1面分(めんぶん)ずつ・・・。
どうしてなの? どうして森(もり)はそんなすごい勢(いきお)いで、消(き)えているの?
いろいろな原因(げんいん)があるんだ。いちばんの原因(げんいん)は、人間(にんげん)が木(き)を切(き)るからだよ。森(もり)の木(き)を切(き)るのは、何(なん)のためだと思(おも)う?
う~ん。木(き)がほしいからかな? 家(いえ)や家具(かぐ)をつくったりするために。
そうだね。柱(はしら)や家具(かぐ)のほか、紙(かみ)の原料(げんりょう)としても使(つか)われている。日本(にほん)だと、使(つか)う木(き)のうち、40%は紙(かみ)の原料(げんりょう)になっているんだよ。
じゃあ、紙(かみ)を大事(だいじ)に使(つか)わなくちゃね。森(もり)が消(き)えちゃ困(こま)るもんね。
森(もり)の木(き)を切(き)らなくて、紙(かみ)を作(つく)ることができるんだよ。たとえば、新聞紙(しんぶんし)を回収(かいしゅう)するだろう?あれはもう一度(いちど)紙(かみ)になるんだよ。
そうなの。読(よ)み終(お)わったら、捨(す)てちゃだめだね。
うん。みんなはよくノートを使(つか)うだろう? 森(もり)の木(き)を切(き)らずに、使(つか)い終(お)わった紙(かみ)をもう一度(いちど)紙(かみ)に作(つく)り直(なお)したノートがあるんだよ。「再生紙(さいせいし)」って書(か)いてあるんだ。
そうか! 今度(こんど)ノートを買(か)うときには、そういうのを選(えら)ぶようにするよ。
そうだね。柱(はしら)や家具(かぐ)や紙(かみ)の原料(げんりょう)として木(き)を切(き)ることも多(おお)いんだけど、木(き)はほかの目的(もくてき)のためにもたくさん切(き)られているんだ。何(なん)だと思(おも)う?
なんだろう???
キャンプファイヤー、やったことあるだろう? 何(なに)を燃(も)やしたっけ?
あ、木(き)だね。木(き)を燃(も)やした。飯(はん)ごう炊(すい)はんのときも、木(き)の枝(えだ)でご飯(はん)を炊(た)いたよ。
そう。木(き)を切(き)って「薪(まき)」とか「炭(すみ)」にして、それを燃(も)やして、暖房(だんぼう)にしたり、ご飯(はん)を作(つく)ったりしている人(ひと)が、世界(せかい)にはたくさんいるんだよ。
ふーん。ぼくのうちでは、電気(でんき)やガスを使(つか)うけど。
そうだよね。でも、貧(まず)しい国(くに)や地域(ちいき)では、まだ電線(でんせん)もガス管(かん)も、それぞれの家(いえ)につながっていないところがあるんだよ。そういうところでは、暖房(だんぼう)や調理(ちょうり)をするのに、森(もり)の木(き)を使(つか)うんだ。
そうか。暖房(だんぼう)や調理用(ちょうりよう)だったら、しかたがないよね……。
うん。でも、いま人(ひと)の数(かず)がどんどん増(ふ)えているから、薪(まき)もどんどん必要(ひつよう)になって、森(もり)が消(き)えてしまっている。そうすると、薪(まき)を集(あつ)めるのに、何時間(なんじかん)も遠(とお)くまで行(い)かなくちゃいけなくなるんだ。
それは大変(たいへん)だねぇ。
どうしたらいいと思(おも)う?
うーん……。木(き)を使(つか)わないで、暖房(だんぼう)したり、ご飯(はん)を作(つく)ったりできればいいんでしょ?
どうしたらいいのかなぁ?
たとえば、ソーラークッカーというのがある。これを使(つか)うと、太陽(たいよう)の光(ひかり)を集(あつ)めて、お鍋(なべ)ややかんに当(あ)てて、それで調理(ちょうり)をしたり、お湯(ゆ)を沸(わ)かしたりできるんだ。
晴(は)れていれば、木(き)を使(つか)わなくてもいいんだね!
そのとおり。それから、屋根(やね)の上(うえ)にソーラーパネルを置(お)いたり、庭(にわ)に風車(ふうしゃ)を立(た)てて、太陽(たいよう)の光(ひかり)や風(かぜ)の力(ちから)で、自分(じぶん)の家用(いえよう)に発電(はつでん)することもできるようになってきた。
そういう新(あた)しい技術(ぎじゅつ)で森(もり)を守(まも)れるといいね!そして、ぼくたちは、紙(かみ)や割(わ)り箸(ばし)や鉛筆(えんぴつ)を大事(だいじ)に使(つか)わなくちゃね。
そういうこと。本当(ほんとう)に必要(ひつよう)なものを必要(ひつよう)なだけ使(つか)うこと。紙(かみ)を使(つか)い終(お)わったらちゃんとリサイクルに出(だ)すこと。そして、「この鉛筆(えんぴつ)の木(き)やこの紙(かみ)は、どこから来(き)たのかな?」ってちょっと考(かんが)えてみることが、森(もり)を守(まも)ることにつながるんだよ。