ひっぱりダコな天然ガス

冷暖房編(れいだんぼうへん)

液体(えきたい)は蒸発(じょうはつ)するとき、まわりから熱(ねつ)をうばいます。また、気圧(きあつ)が低(ひく)くなると蒸発(じょうはつ)しやすくなって、ふつうより低(ひく)い温度(おんど)で沸騰(ふっとう)します。

液体(えきたい)が持(も)つこれらの特徴(とくちょう)を利用(りよう)して、水(みず)を冷(ひ)やしたりあたためたりするシステムを「吸収式(きゅうしゅうしき)ガス冷温水発生機(れいおんすいはっせいき)」とよびます。

ホテルや病院(びょういん)などの大(おお)きな施設(しせつ)に適(てき)したシステムです。

オフィスやお店(みせ)などの小・中規模(しょう・ちゅうきぼ)の施設(しせつ)に適(てき)しているシステムが「ガスヒートポンプエアコン(GHP(ジーエッチピー))」です。
家庭(かてい)でも利用(りよう)している電気(でんき)エアコンと同(おな)じしくみで、室外機(しつがいき)についている電気(でんき)モーターの代(か)わりにガスを燃料(ねんりょう)とする高性能(こうせいのう)エンジンを搭載(とうさい)し、冷暖房(れいだんぼう)を行(おこな)います。また、暖房(だんぼう)の際(さい)には、エンジンの熱(ねつ)を利用(りよう)できるのでパワフルな暖房(だんぼう)ができます。

新用途編(しんようとへん)

ガスを燃料(ねんりょう)にガスタービンやガスエンジンをまわして電気(でんき)をつくり、そのときにでる熱(ねつ)を集(あつ)めて、お湯(ゆ)をわかしたり、部屋(へや)を冷暖房(れいだんぼう)するシステムを「ガスコージェネレーションシステム」とよびます。
大切(たいせつ)なエネルギーをムダなく利用(りよう)することができ、自然環境(しぜんかんきょう)にやさしいシステムです。

エコカー編(へん)

天然(てんねん)ガスに高(たか)い圧力(あつりょく)をかけて体積(たいせき)を小(ちい)さくした圧縮天然(あっしゅくてんねん)ガス(CNG(シーエヌジー))を燃料(ねんりょう)とする車(くるま)のことを「天然ガス自動車(てんねんガスじどうしゃ)(NGV(エヌジーブイ))」いいます。

排気(はいき)ガスは、黒鉛(こくえん)やSOX(硫黄酸化物(いおうさんかぶつ))などの物質(ぶっしつ)がなく、ガソリン車(しゃ)やディーゼル車(しゃ)とくらべてNOX(窒素酸化物(ちっそさんかぶつ))やCO2(二酸化炭素(にさんかたんそ))などをあまり出(だ)しません。
そして、気(き)になる乗(の)り心地(ごこち)や安全性(あんぜんせい)は、ふだん、わたしたちが乗(の)っている車(くるま)に負(ま)けません。

天然ガス自動車(てんねんガスじどうしゃ)は、人(ひと)や物(もの)を運(はこ)ぶ役割(やくわり)をきちんとはたしながら、大気汚染(たいきおせん)や地球温暖化(ちきゅうおんだんか)もふせぐ、とてもすぐれた自動車(じどうしゃ)なのです。

現在(げんざい)は、天然(てんねん)ガススタンドが年々(ねんねん)ふえているほか、家庭(かてい)で燃料(ねんりょう)が補給(ほきゅう)できる装置(そうち)も開発(かいはつ)がすすむなど、天然ガス自動車(てんねんガスじどうしゃ)の普及(ふきゅう)にむけていろいろな動(うご)きが見(み)られます。

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